無事に蛹になってしまうと、もう大量のエサを準備してこまめに交換したり糞の掃除をする必要はなくなります。
あとは無事に羽化するのを待つだけですが、この蛹の間の飼育にも気をつける点などがあるのでしょうか?
また、秋の時期に蛹化したものは、そのまま越冬する場合もあるようです。
これらの場合も含めて、キアゲハの蛹の飼育方法についてご紹介します。
キアゲハの蛹の飼育方法について!注意点は?
蛹の中では、成虫への体作りが行われています。
幼虫の時の筋肉は溶けて新しい筋肉へと作りかえられるそうです。
この大切な時期の飼育には何か注意点があるのでしょうか?
動きもほとんどない状態なので、今までとは違った視点での観察や気配りが必要になりそうですね。
また、糸で固定されている蛹が落下してしまった場合、場所や状況によっては羽化が正常に行われない恐れもありますので、どこかに固定しなおしたり、紙でロウト状のポケットを作ってそこに置くなどの方法を取るといいという説もあります。
キアゲハの蛹が動かない時はどうする?
蛹が動かず羽化が遅れている場合は、病気などで蛹の命が終わってしまった可能性もあります。
その場合は蛹を軽くつまんで確認してみましょう。
腹部が自力で動かしている場合は生きていますので、引き続き様子を見てみましょう。
また、繁殖期の終盤に近づいている場合は、越冬蛹になっている可能性があります。
屋外に出して自然の動きにまかせるか、春になって羽化する時まで保管することになるでしょう。
なお、蛹の色が黒や褐色になるのは、周囲の色にとけこんで目立たないようにする保護色の役割もあるようですので、必ずしも異常な状態ではなさそうです。
キアゲハの蛹は越冬する?
キアゲハの繁殖時期は春から秋にかけてになりますが、秋に蛹化したものはそのままの状態で越冬する場合があるようです。
いわゆる越冬型の蛹を飼育する際には、置き場所に注意しないといけないでしょう。
あまり暖かい場所だと春がきたと勘違いして羽化してしまう可能性がありますので、雨風が防げて日当たりもあまりない場所に置き、春の兆しが感じられるようになってから日当たりのいい場所に出してやるといいですね。
冷蔵庫で保管するという方法もあるようです。
まとめ
キアゲハの幼虫が蛹化の準備をしている様子はとても興味深く、お子さんの研究題材にもぴったりですよね。
また、それまで飼育してきた立場から見ると、感慨深いものがあることでしょう。
越冬するものもあるようですので、春になる前に間違って羽化しないように置く場所に気をつけて下さいね。