蝶の種類や環境によって幼虫から成虫へと成長するスピードが違い、成長の早い種類だと1ヶ月程で成虫になり、遅い種類だと24ヶ月程も掛かります。

最長にもなると11年間という驚くほど遅い種類も存在します。

オオムラサキは孵化してから約11ヶ月で成虫へと成長しますが、幼虫期間の間に冬を越します。

蝶が冬を越すというイメージが無かった方もいると思います。

今回はオオムラサキの幼虫がいつ、どのようにして冬を越すのかをご紹介していきます。

オオムラサキ 幼虫 越冬

オオムラサキの幼虫が越冬をするのはいつ?

オオムラサキはとても繊細な種類に入りますので、日本の自然環境に合わせて成長します。

7月中旬ごろから8月ごろに産み付けられたオオムラサキの卵は、およそ1週間が経ったころに孵化をします。

孵化したばかりの幼虫は1齢幼虫と呼ばれ、卵のカラを食べてエノキの葉を食べるということを覚えます。

その後は脱皮するごとに2齢幼虫、3齢幼虫といった具合に成長していき、最終的には6齢幼虫まで脱皮を繰り返し、蛹の期間を経て7月ごろに綺麗な成虫へと成長していきます。

孵化したばかりのオオムラサキの1齢幼虫は元気にエノキの葉をもりもり食べて1週間ほどで2齢幼虫へと成長します。

2齢幼虫は夏を越え、段々と角や模様が出て幼虫らしくなっていきます。

9月下旬には3齢幼虫となり、エノキの葉を端から食べるように食べ方に変化が現れます。

そして肌寒くなってくる11月初旬ごろに4齢幼虫となり冬を越す準備を始めるのです。

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冬はどうやって越すの?

オオムラサキの幼虫は冬を越すための準備として、4齢幼虫となった段階で徐々に体が平べったくなっていきます。

さらに気温が低くなることで食欲が少なくなっていき、体の色が茶色っぽい落ち葉のような色に変化していきます。

そしてエノキの木の根元に降りていき、茶色っぽくなった体で落ち葉に張り付きながら冬を越します。

まとめ

蝶が冬を越すというイメージはあまり無かったのですが、そこには厳しい自然界を生き抜く工夫が日々行われていることが伝わったでしょうか?

もし、冬にエノキが生えている雑木林へ足を踏み入れる機会があれば、オオムラサキの幼虫を発見することが出来るかも知れませんね。

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