蚕の正式な和名はカイコガと言います。
蚕から絹糸をとるのことは世界各国で行われています。
日本では家産と呼ばれ、古来より家畜化された昆虫で、野生には生息していません。
一方食料となる桑は山や畑の脇、水辺の近くに自生しています。
蚕の餌になる桑の葉には種類がある?
桑は東南アジアやアフリカ、中南米などに自生していますが、欧州にはありません。
雌雄異株で、品種は数多くあります。
国内でも、やまぐわ、八丈ぐわ、おがさわらぐわ、せきぞいそう、やまべぐわ、あまくさぐわ、みずほぐわ等があります。
国内だけでも数千種があると言われています。
桑の葉もハート型だったり、先端に切れ込みがあったり型も様々です。
大まかにはやまぐわ型、からやまぐわ型、びろそう型に分かれています。
桑はマルベリーという果実を実らせますが、ジャムとしても市場に出ています。
甘酸っぱくて美味しい実をつけます。
実をつけるのは雌株だけです。
蚕は嗜好がはっきりしていて、食べる葉は、ほぼ桑に限定されます。
ほぼというのは、桑以外にも、コウゾやアキノシゲなど、二十種ほどの葉を食べますが、ガになるまえに、成長できません。
繭もつくりません。
蚕が食べる桑の葉なら、国内の農薬や殺虫剤がかかっていない葉ということになります。
桑の葉の形は様々ですが、桑には違いなく、好んで齧れば問題ありません。
一本の同じ木から、違う型の葉を付けることもあります。
まとめ
蚕がなぜ桑しか食べないのかと言う研究は、近年になるまでされてきませんでした。
近年になりわかったことは、桑の一部の成分が唯一蚕の好みに合うということだとわかっています。
成分は香の元となるモリンとイノシトール他いくつかあるようです。
つまりカイコは桑以外の葉を食べさせても、齧ることはあっても育たないのです。
蚕は成長するに従って、葉をたくさん食べます。
蚕を飼育するなら、まず桑の木の確保をしておきましょう。
山が近くにあれば、山に自生しています。
都心なら、大きな公園には、一本や二本あると思います。
桑の葉を取る場合は、管理する人にお願いしましょう。
また、通販で販売されていますが、毎日必要なので、桑の木の確保は欠かせません。