ダイミョウセセリを飼育する場合、その習性についてよく知っておくべき事柄があります。

それは、秋にチョウの卵から孵化した幼虫が越冬するということなのです。

アゲハチョウは蛹の状態で越冬する場合がありますが、ダイミョウセセリは終齢幼虫の段階で越冬するのですね。

いったいどのようにして越冬するのでしょうか?

調べてみました。

ダイミョウセセリ 越冬

ダイミョウセセリは越冬する?その方法は?

ダイミョウセセリの活動時期は4月~10月頃で、その間に2~3回の蛹の時期があるそうです。

つまり、成虫になるまでの流れが2~3回繰り返されるのですね。

その中の1回目の羽化、つまり第1化は5月頃になりますが、ここで成虫になるものは幼虫の姿で越冬しているそうです。

そして第2化が7月頃、第3化の成虫は9月頃に現れるのですが、この秋に羽化したチョウの卵から生まれる幼虫が越冬することになります。

幼虫はヤマノイモやオニドコロなどの葉を食草とし、その葉を切って折りたたんで巣(幼虫巣)を作る習性がありますが、それらの葉は秋になると黄色くなって枯れ落ちてしまいます。

終齢幼虫は地面に落ちた葉の中(越冬巣)で幼虫のまま越冬し、春になってから蛹になるのです。

無事に越冬したら、春に摂食することなく蛹になるということで、そのため越冬前の幼虫は栄養をしっかりと蓄えてまるまると太り、まるでムチムチしたイモムシのような姿をしているのだそうです。

この状態では鳥などの餌食になりやすいですし、冬の寒さや雪などあらゆる環境の変化から身を守るためにも、葉で作った巣が役に立つのですね。

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まとめ

ダイミョウセセリの幼虫は、食草で作った巣の中で育ち蛹になります。

この巣は、越冬しないものにとっては無事に蛹になるまで成長するため、そして秋に生まれたものにとっては越冬するまでにしっかり栄養をとって成長し、冬の間の厳しい環境を生き抜いて無事蛹になるための隠れみのとして大切な役割をになっていることになります。

食草に生みつけられ、孵化したらまず巣を作るという習性は、まさに命をつなげるための大切な手段なのですね。

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