食草の中で幼虫時代を過ごすダイミョウセセリですが、蛹はどこに作るのでしょうか?

チョウの種類によっても蛹化の場所や様子は様々で、例えばアゲハチョウなどは蛹になる場所を求めて動き回るそうです。

ここでは、ダイミョウセセリの蛹化の場所や蛹の特徴などについてご紹介します。

ダイミョウセセリ 蛹

ダイミョウセセリの蛹化の特徴は?

ダイミョウセセリの蛹化は、一年を通して2~3回の時期がありますが、春一番に蛹になるものは巣の中で越冬していた幼虫なのだそうです。

ダイミョウセセリの幼虫は食草で作った巣の中に潜んでいますが、一般的にはそのままその中で蛹化するという習性があります。

食草をしっかりと食べてまるまると太った終齢幼虫は、前蛹になる前から糞の量が減ってきて体も一回り小さくなります。

巣の中で蛹化するので、なかなかその様子を観察することが難しいようですね。

サイズとしては、前蛹で20mm、蛹が16mm程度だということです。

蛹化したばかりの蛹は季節によって若干色調に違いがあるようで、冬眠後の蛹化の場合は茶系ですが、夏に蛹になるものは茶系でも少し色が薄くて緑色を帯びていることが多いようです。

これは巣になっている葉の色などに同化して、蛹を目立たなくしているのではないかといわれています。

アゲハチョウなどと同じく、蛹を口から出す糸で支える『帯蛹』という種類で、円柱状で真ん中が太くて両端に向かってしだいに細くなるいわゆる紡錘形がやや細長くなったような外観をしています。

両脇腹部分と背中部分に大小の白い三角形の斑紋があるのが特徴的で、目立った突起物はありません。

羽化が近づくと、中の成虫が透けて見えるので黒色に変化していきます。

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まとめ

ダイミョウセセリは幼虫時代から蛹まで主に巣の中に潜んでいるため、その成長の過程を細かく観察するのは難しそうですね。

蛹になっても自分の身を守る習性は変わらないようです。

また、枯れ葉になった巣の中で越冬した終齢幼虫は、春になると摂食することなく蛹になるそうです。

長い期間何も食べずに蛹になるなんて少し心配になってしまいますが、越冬直前の幼虫の丸々と太った姿を見ると何となく納得してしまいますね。

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