黒い翅に鮮やかな青い帯状の模様が印象的なアオスジアゲハ。
私たちの身の回りでも普段よく見かける蝶でありながら、その生態・成長過程はあまり知られていません。
むしろ幼虫は、「イモムシ」として毛嫌いする向きもあります。
でも、そんなに嫌わないでください。
よく見ると、意外にもかわいらしい生きものなんですよ。
アオスジアゲハの幼虫ってどんな姿なの?大きさは?
アオスジアゲハの幼虫は、直径約1mmの卵から産まれます。
孵化後の幼虫は、脱皮を繰り返して成長していきますが、その時期によって驚くほど大きさや形態が変化していきます。
1齢幼虫
孵化したばかりの1齢幼虫の時は、体はこげ茶色で、細かい毛に覆われています。
大きさは3mmほどです。
何日か経つと5mmほどに成長して、体の色もやや薄くなってきて、全体的にふっくらとしてきます。
2齢幼虫
脱皮して2齢幼虫になると、体調は7mmほどになります。
細かい毛に代わり、黒いとげのようなものが3対、全部で6つ現れます。
これは、アオスジアゲハに特有のものです。
また、2齢幼虫の終わりごろになると、体長は8mmほどになり、色が緑色がかってきます。
これもアオスジアゲハに特有のもので、他のアゲハチョウの仲間は、5齢幼虫になってようやく緑色になるものが多いのです。
3齢幼虫
さらに脱皮して3齢幼虫となると大きさは9mmになります。
4齢幼虫
4齢幼虫になると、頭から3つ目の突起を結ぶような黄色い線が現れてきます。
脱皮直前の大きさは、24.5mmにまでなります。
5齢(終齢)幼虫
最後の脱皮を終えた5齢(終齢)幼虫は、数日で4cm超にまで成長します。
それから、場所を決めてサナギを作ります。
まとめ
孵化したばかりのアオスジアゲハの幼虫は、焦げ茶色で毛に覆われていて、正直なところなかなかにグロテスクな風貌をしています。
それがもりもりと葉っぱを食べてふっくらしてくるころから、なんともいえず愛らしい姿に思えてくるのが不思議です。
それにしても成長の速いこととその変貌ぶりには驚かされます。
ここからさらに美しい蝶への変貌が待っています。
本当に、自然の驚異としか言いようがありませんね!