黒い翅に鮮やかな青いすじ模様の入った美しいアゲハ蝶を見たことはありませんか?
それはきっとアオスジアゲハ。
日本の広い地域(東北以南)に分布する、非常にポピュラーなアゲハ蝶です。
このアオスジアゲハ。生息域が広いだけではなくて、本当に私たちの身近に住んでいます。
例えば街中の公園。幼虫の間街路樹として植樹されることもあるクスノキを食べて育ち、成虫となってからは様々な花の蜜を食べて生きるアオスジアゲハにとっては、絶好の住処です。
でもそんな身近なはずのアオスジアゲハのことを、私たちはほとんど知りません。アオスジアゲハってどんな蝶なんでしょうか。
今回は、蝶の一生でもっともドラマチックなイベント、羽化について調べてみました。
アオスジアゲハが蛹になる時期っていつ?どれくらいの期間蛹でいるの?
アオスジアゲハは、4月から9月にかけて、2回から4回発生します。
アオスジアゲハの卵は、約1週間で孵化します。
そして幼虫は5回の脱皮を経て、蛹を形成します。
この間の日数は約10日ほど。
つまり、蛹になるのは、産卵から約17日くらい経った頃ですね。
そして、蛹になってから羽化するまではさらに約10日間が必要なのです。
アオスジアゲハが蛹から羽化する時ってどんな感じ?
アオスジアゲハの羽化が始まる前には、蛹の色が変わります。
そうして、蛹が動いたら、羽化が始まるサイン。
しばらくすると蛹が割れて、頭からもぞもぞと成虫が出てきます。
蛹から出てきた成虫は、少しずつ翅を広げていきます。
翅が完全に広がって乾くまで、約2時間。
途中で体内の余分な水分を出します。
口の管を伸ばしたり縮めたりを繰り返しながら、2時間ほど経った頃、ようやく翅が乾いて羽ばたき旅立っていくのです。
まとめ
幼虫から蛹へ、蛹から蝶へ…自然の営みの中でも、トップクラスに劇的な変化・変貌ですね。
あのずんぐりした幼虫から美しい蝶へ。
蛹の中で一体なにが起きているのでしょうか。
生まれ変わり。
そんな言葉さえ連想させる、蝶の羽化。
蝶は美しいだけでなく、本当に神秘的な生きものですね。
もし庭先で蛹を見つけることがあったら、大切に大切に見守りたいものです。