蚕は桑の葉のみを食料にしていますが、ほかの昆虫には桑の葉の葉脈に含まれる乳液が毒になるので、食べません。
桑の木は、いわば養蚕のために育てられています。
また公園の彩りとして植えられている場合も見かけます。
蚕の卵と色には意味がある!?蚕の卵の数について!
蚕は通常春と秋に産卵します。
1度の産卵で、500から700個の卵を産みます。
蚕は国内では400種類が遺伝資源として保管されています。
蚕は種類によって、産卵の回数が違います。
1回から3回に分けて産卵する場合もあるのです。
生まれた卵は丸くなく、指で押したような扁平の形をしています。
紙の上に産卵させますが、卵を排卵官から1粒ずつ出して重ならないように並べます。
不思議なのは並べ方が個体によって著しい差がでます。
整然と並べてゆく個体と、バラバラと動きながら、産みつけてゆく個体がいます。
綺麗に揃った形の卵は孵化率がいいようです。
黄色い卵は2~3週間で孵化します。
新鮮な桑の葉を準備しておきます。
卵の中に頭蓋の青い点が現れ、全体が青くなったら孵化間近です。
蚕は産卵後は餌も食べず、水も飲まず生涯を終えます。
餌は飼料も食べますが、桑の葉を食べさせた蚕は飼料は食べません。
逆に飼料から育てた場合は桑の葉をたべます。
野生の蚕にシンジュサンがいますが、こちらがつくる繭が山繭といって、オーガニック素材として、靴下や肌着など人気上昇中です。
産卵数は300個から500個ほどですが、他の昆虫にかなりの数を捕食されてしまいます。
まとめ
養蚕農家は、蚕から絹糸をとることを目的としています。
養蚕の農家でとる繭は通常は白繭ですが、まれに黄色みがついていたりします。
ヤママユガの繭は色も様々で、辛子色や緑色のものがあります。
蚕を飼育観察している方には、繭の色の違いを楽しんで、観察記録をつけていたりします。
ヤママユガの幼虫は黄緑色で背中に水色のトゲがあります。
お蚕さんと掛け合わせたり、楽しみかたもいろいろですね。
昆虫を家畜として飼育しているのは、蚕だけですが、ペットとしての飼育は、カブト虫やクワガタ、貴重な蝶々などかなりの種類の愛好家がいます。