蚕をご存知でしょうか?

絹糸の原料となる繭を作ることはよく知られていますが、蚕の身体や口がどうなっているのかまで知っている方は少ないのではないでしょうか。

ここで蚕の成虫の大きさや身体の特徴についてお話ししていきます。

蚕 成虫 大きさ 口

蚕の成虫の大きさは?口が二つあるの?

蚕は、卵から幼虫、幼虫からサナギ、サナギから羽根のある成虫の4段階に成長し、変化していく昆虫です。

蚕の幼虫は2~3ミリと小さく、餌となる桑の葉を小さくカットして与えなければならないほどです。

2齢目、3齢目、4齢目と少しずつ大きくなり、5齢目になると、桑の葉を一生の餌の8割を食べると言われるほど、1日にたくさん餌を食べ大きくなっていきます。

蚕には5齢目の熟蚕と言われる時期まで使用する、鋭い歯を持つ口があります。

しかし、我々人間や動物、他の多くの昆虫とは違い、蚕はなんと、口が2つあるのです。

いよいよ羽化し、成虫の段階になると、体長は約80ミリになります。

そして、繭を作るタイミングを迎えると、蚕の身体は少し黄味がかって小さくなります。

このことを熟蚕と言います。

蚕は、繭を作りサナギになる準備が整うと、食事をするその口の役割を終えます。

繭を作り出す口を吐糸口と言い、口から糸を形成するフィブロインと言う物質と、セシリンという吐いた糸を接着させるためのタンパク質を吐きながら箱の中の小さな自分のスペースに繭を形成していきます。

そうして、繭の中でサナギになり、羽化をし始めます。

この時の体長は40ミリほどと幼虫の時期の半分ほどになります。

羽化した蚕はやがて、繭を破って外界に出ます。

しかし、蚕は人間によって逃げないように品種改良されてしまいました。

現在の蚕は全く飛ぶこともできず子孫を残す交配が終わればその短い一生を終えるのです。

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まとめ

蚕の口は2つあります。

1つは餌を食べるための口。

もう1つは繭を作る糸を吐き出す口。

蚕の体長は、卵から出た幼虫の間、2ミリから80ミリまでほどに成長していきますが、繭の中でサナギになり、サナギから羽化し、40ミリほどの全く飛べない蛾になります。

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