日本はとても自然に囲まれた緑豊かな国です。
私たちが住むそんな日本には世界に誇る様々な生き物がたくさん存在します。
今回は日本が世界に誇る国蝶である「オオムラサキ」についてご紹介しようと思います。
オオムラサキってどんな蝶なの?
国蝶に選ばれる程の蝶となれば一体どんな蝶なのか気になりますよね。
名前の由来にもなっていますが、なんと言っても美しい青紫色をした羽がこの蝶の代名詞と言っても過言ではないでしょう。
オオムラサキの羽は中心部分が光沢のある青紫色をしており、そこから羽の端に向かって黄色に変わっていき、全体に白い楕円模様が散らばっており、自然界で出来上がった芸術品のような羽をしています。
ただ、この美しい羽を持つのはオスだけなのです。
メスの羽は全体に白い楕円模様と先端が黄色っぽい部分はオスと同じですが、羽の中心部分が焦げ茶色っぽい模様をしているので初めてメスのオオムラサキを見た人は気付けないかも知れませんね。
オオムラサキのもう一つの特徴としては、日本に分布タテハチョウ科に分類されている蝶の中では最大種に入り、羽を広げた状態でオスが約10cm、メスが約12cmとなり、手の平に乗せるとかなり迫力があります。
いつ国蝶に選ばれたの?
オオムラサキが国蝶に選ばれたのは、1956年にオオムラサキが75円切手に採用され、記念切手が発行されたことが契機でした。
そして、翌年の1957年に日本昆虫学会の総会でオオムラサキは国蝶に選ばれました。
余談になりますが、実は1933年ごろからオオムラサキは日本昆虫学会で国蝶として選出されて話題となっていました。
しかし、オオムラサキは国蝶候補として選出されていましたが、他にもミカドアゲハやアゲハチョウなどのライバルも同時に候補として選出され、記録に残っている1935年ごろでは国蝶は決定せずに経過してしまいました。
そして、1957年にやっと国蝶として選ばれたのがオオムラサキなのです。
オオムラサキはどんな理由で国蝶に選ばれたの?
日本昆虫学会の選定理由としては、「勇ましく、堂々としており、華麗である事」と「日本中に分布している事」が選定理由となったそうです。
日本では北海道から九州にかけて分布しており、その分布域の広さから環境庁の自然環境測定の目安となる指標昆虫の1種にも選ばれていましたが、現在では環境汚染などの影響により、都市近郊では絶滅に瀕している地域もあります。
日本の国花は桜、国鳥は雉、国蝶はオオムラサキ。アジア広域に分布している蝶だが、発見されたのは横浜。
— TouchTyper (@TouchTyper) 2018年4月6日
まとめ
オオムラサキが国蝶に選出されたのは、1957年に美しい羽と日本中に分布していることからということをご紹介いたしました。
都市近郊では絶滅の恐れはあるものの、現在でも雑木林などで自然のオオムラサキを発見することは出来るそうです。
もし近くでオオムラサキを発見することが出来たら、美しい羽を近くで観察してみてください。