サトキマダラヒカゲは日本全土に広く分布している褐色で翅に眼状紋と呼ばれる模様が付いたチョウの一種とされています。
北は北海道、南は九州まで広く生息しており、亜高山帯から低地にかけて生息しているチョウ目タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科に分類されるチョウと言われています。
体は全体的に褐色で、日陰を好み、木々が密集した場所で木々の樹液や、腐った果実などを餌にして生息しているようです。
稀に人間の汗などを摂取することもあるとされており、一説ではナトリウムの補給と言われているようです。
都市部ではあまり見られなくなったと言われていますが、都市計画の緑地化のおかげで、最近では目にすることも増えてきた、サトキマダラヒカゲの生態について調べてみました。
サトキマダラヒカゲの生態とは?
サトキマダラヒカゲの成体は年2回発生すると言われており、4~9月の間に出現すると言われてます。
時期によって春型、夏型と呼ばれることもあり、翅の色が少し変わるとされています。
木陰などの薄暗いところを好む性質があり、樹液や腐った果実などを好んで摂取すると言われています。
蜜を吸うことは無く、花には寄り付かないようです。
オスは湿地などで吸水する姿も観測されているようです。
稀に動物の糞や、人間の汗などから、足りない栄養を摂取しているようですが、詳しいことはあまり分かっていないようです。
ジャノメチョウ亜科の仲間の中では、比較的すばやく飛翔することで知られているようです。
また、不規則な飛び方をすると言われています。
止まった時は必ず翅を閉じるため、開いた状態を観測するには飛翔している時を狙うか、捕獲するかしかないようです。
サトキマダラヒカゲの幼虫の食草はササ類、タケ類と言われており、竹の葉や笹の葉の裏にメスが卵を産み付けるようです。
まとめ
元々はキマダラヒカゲと呼ばれていた種類で、1970年ごろに低地に生息する種をサトキマダラヒカゲ、高山帯に生息する種をヤマキマダラヒカゲとして種別を細かく分類した経緯があるようです。
見た目が酷似していることもあり、生態も混同して観測されることもあったと言われています。