サトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲは、見た目が酷似していることもあり、1970年までは同一の種として考えられてきたと言われています。
分布も両種ともに日本全土に広がり、日没あたりから活発になるところや、褐色の翅、眼状紋の模様もそっくりのようです。
低地に多く生息している種をサトキマダラヒカゲ、高山帯や寒冷地に生息しているヤマキマダラヒカゲとして、名づけたと言われています。
元々は同じキマダラヒカゲとして混同されていたほど、見た目も生態もそっくりなサトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲの違いについて調べてみました。
サトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲの見分けとは?
低地に多く生息している種にサト、高山帯に生息している種にヤマを付けたようですが、サトキマダラヒカゲが高山帯に、ヤマキマダラヒカゲが低地に生息することも珍しくないようです。
そうした経緯もあって見分け方はとても難しいとされ、眼状紋の少しの違いによって判断するしかないようです。
両者を比較して眼状紋が濃いのがヤマキマダラヒカゲと言われています。
また、羽根の付け根の三斑紋の並びが直線的であるのがサトキマダラヒカゲ、ひらがなの「く」の字に見えるのがヤマキマダラヒカゲという違いでも判別できるようです。
見つけた場所でも区別をつけることは可能ですが、サトキマダラヒカゲも亜高山帯に生息することもあり、やはり眼状紋の違いにて見分ける方法が確実のようです。
まとめ
サトキマダラヒカゲはチョウの仲間ですが、食事のために花に集まることは無いようです。
樹液を好んで摂取すると言われ、木々の周りを飛んでいる茶色い羽根のチョウを見かけたら、大体サトキマダラヒカゲと言っても良いぐらい、よく低地や民家周辺でも見かけるなじみの深いチョウだと言えるでしょう。
ヤマキマダラヒカゲも高山帯だけでなく低地でも活動するようなので、もし家の近くで見つけたら、羽根の眼状紋を見てサトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲのどちらかを判別してみると面白いかもしれませんね。