アオスジアゲハという蝶をご存知ですか。
その名のとおり、青い帯状の模様が黒い翅に映えて、大変美しいアゲハ蝶の仲間です。
日本では東北よりも南の本州と、四国、九州沖縄の広い地域に分布していて、街中の公園でも多く見られる、実は私たちには身近な蝶なのです。
ではそのアオスジアゲハ。
一体どんな蝶なのでしょうか。
アオスジアゲハの産卵時期は?
アオスジアゲハのメスは、餌となるクスノキやタブノキやシロダモなどのクスノキ科の植物やニッケイなどの直射日光のあたらない新芽付近に、丸い卵を産みます。
ひとつ卵を産むと、場所を変えてさらに産卵します。
最終的には、全部で100を超える数の卵を産みます。
条件のよい場所では、たくさんのメスが集まって産卵する傾向があります。
卵は数日から1週間ほどで孵化して幼虫になります。
アオスジアゲハの産卵の時期は、5月、7月、9月とその前後です。
その中で、9月に産まれた卵から孵化した幼虫は、サナギのまま越冬します。
そして、春を待って羽化するのです。
アオスジアゲハの卵ってどんな色?
アオスジアゲハの卵は、最初は大きさは直径約1mmで、色は白色。
球形をしています。
卵は、孵化するまでに少しずつ変化します。
まず色は、白から黄色、そして山吹色へと変わっていきます。
大きさも、白から黄色になるころには0.1mmから0.2mmほど大きくなります。
山吹色になるころに、一部黒っぽいものが見えますが、これは中にいる幼虫の顔。
なので心配する必要はありません。
ですが、黒く変色してしまっている卵があったら、その卵はウィルスや寄生虫に侵されている可能性があります。
また、黒い点がたくさんある卵も、成長に失敗してしまった卵です。
残念ですが孵化することはないでしょう。
まとめ
アオスジアゲハの卵の大きさは、たったの1mm。本当に小さいですね。
でも、こんな小さな卵ですら、もう既に生存競争のさなかにあるのです。
ウィルスは寄生虫など、卵を取り巻く環境には困難がいっぱい。
100個産まれた卵のうち、無事に成虫となれるものは、多くはありません。
その生存競争をくぐりぬけて成虫となったアオスジアゲハ。
これからはその姿を見たら、感慨深い気持ちになりそうです。