セセリチョウをご存知でしょうか?
茶色で小ぶりな体つきと翅をしており、密に生えた体毛とつぶらで大きな黒い目が可愛らしいチョウです。
触覚の先の形や翅の形状、発達した胸部の筋肉などにアゲハチョウなどとは違った特徴があり、力強くて素早い羽ばたきで飛び回る姿や地味な色合いから、蛾の仲間なのでは?と思えるくらいです。
このセセリチョウの仲間の中には『ダイミョウセセリ』という面白い名前をもつ種類がいるのですが、名前だけではどんなチョウなのか想像できませんよね。
なぜ大名なんでしょう?
気になる名前の由来などを調べてみました。
ダイミョウセセリの名前の由来は!?
ダイミョウセセリはセセリチョウ科に属し、日本全国で生息が確認されているチョウの一種です。
なんだか立派な名前のセセリチョウですが、この名前の由来にはいくつかの説があるそうです。
- 翅の模様が黒地に白の紋付で、江戸時代の大名の羽織袴姿を連想させる
- 翅を広げてとまることが多い習性から、大名行列の時に地面に平伏す平民の姿を連想させる
- 生息場所により後翅の模様に特徴が出ている。関東方面では無紋、関西方面では白い紋があるらしく、これを天下分け目の関が原を境にして戦った戦国大名にあてはめている
いずれにしても、歴史的な趣が感じられる素敵な名前ですよね。
ダイミョウセセリはセセリチョウ科チャマダラセセリ亜科に属するのですが、この仲間は基本的に翅を水平にしてとまる習性があるそうです。
このため、古風な羽織袴を彷彿させる翅の模様やとまり姿がより特徴的に感じられるのですね。
まとめ
アゲハチョウやモンシロチョウなどとは違った雰囲気を持っているセセリチョウ。
華やかさや優雅な雰囲気はありませんが、つぶらで大きな黒い目とすばしっこい動きがかわいらしいですね。
その中でもダイミョウセセリは、黒白の翅が古風なイメージで日本的な魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
名前の由来も歴史的な香りがしますよね。
日本各地で見ることができるようですので、その魅力に触れてみてはいかがでしょうか。