日本では、アゲハといえばナミアゲハをさすようですが、アゲハチョウ科に属する種類は、大型から中型の蝶で、後ろ翅に尾状突起をもつものが多いそうです。
しかし、ナガサキアゲハは、アゲハチョウ科の蝶の殆どの種類に見られる後翅にある尾状突起と呼ばれる尾のようなものがないそうです。
では、オスとメスの違いはどこにあるのでしょう。
違いを調べてみました。
ナガサキアゲハの特徴
ナガサキアゲハは、成虫の前翅長が60~80mmほどで、日本産の蝶ではモンキアゲハやオオゴマダラに並ぶ最大級の種類とされています。
また、ナガサキアゲハの体の代表的な特徴は、アゲハチョウ科の蝶の殆どの種類に見られる後翅にある尾状突起と呼ばれる尾のようなものがないことだそうですが、メスに尾状突起が現れる「有尾型」もあり、台湾など多産する地域もあるようです。
日本国内でも九州南部などで、「有尾型」が稀に見られることがあるそうです。
オスとメスの違いは!?
では、メスとオスの違いはどこにあるのでしょうか?
メスはオスよりも大きくアゲハチョウ属の中では翅が大きくて幅が広いとされています。
また、翅の模様がオスとメスで大きく異なるようです。
アゲハチョウ属の中では珍しく性的二形(性別によって個体の形質が異なる現象)を持ち、翅の付け根に赤の斑点があるのはオスとメスで共通で、オスの翅は全体的に黒っぽい色をしているそうです。
メスは前翅の付け根が赤く、後ろ翅の周辺が白くて大きな丸い紋が並んでいるそうです。
また、体の腹部についてもオスが全体的に細い形状であることに対して、メスは中心部分がふっくらとしているようです。
オスはクロアゲハに似ており、メスはモンキアゲハに似ているが尾状突起が無いため区別ができるようです。
日本では、南のナガサキアゲハほどメスの白色部が広くなる傾向があり、九州や沖縄では前翅にまで白い部分が広がるとされているようです。
特に西表島のナガサキアゲハの少数は翅全体に白い部分が広がることで知られているようですが、台湾以南産のナガサキアゲハは、逆に白くない傾向にあるようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
オスとメスでは体の大きさが違い、メスの白い部分の広さが地域により違うのは面白い蝶ですね。