チョウの翅の見分け方って難しいですよね?
同じ種類かと思ったのに実は違っていたとか、図鑑などで調べてもどれも同じように見えてしまうといった経験のある方も多いのではないでしょうか。
特にミヤマカラスアゲハとカラスアゲハは同じように綺麗な緑色の光沢のある大型のアゲハチョウなので、一見しただけではどちらか判断が付かないかもしれません。
この2種類それぞれの特徴や見分け方のコツをご紹介します。
ミヤマカラスアゲハとカラスアゲハの違いとは?
ミヤマカラスアゲハとカラスアゲハ、具体的にはどのように見分けるといいのでしょうか。
いくつかの傾向があるようで、前翅の左右のフチの部分に見られる白い光沢の帯が鮮明なのがミヤマカラスアゲハ、それに比べてその部分がぼんやりしているのがカラスアゲハといわれます。
また翅の形にも若干の違いがあり、ミヤマカラスアゲハの前翅は細長い形で、後翅との比較では長さも面積も大体同じくらいなのに対し、カラスアゲハは後翅の方が大きいようです。
見た目の印象では、横に張り出して逆三角形のような前翅に対して同じように横幅のある後ろ翅をもつために面積的な広がりを感じる男性的なミヤマカラスアゲハと、細長い印象ながら後翅が大きめで女性的な雰囲気のカラスアゲハといったところでしょうか。
ただし個体差がありますし、一見しただけではなかなか見分けがつかないのは間違いないようですね。
確実に判断するには、実態顕微鏡などでの胴体部分の観察が必要になるでしょう。
まとめ
ミヤマカラスアゲハとカラスアゲハ、どちらも高原を中心に生息し黒い翅に青緑色の光沢が美しいチョウですが、見た目での判別はなかなか難しそうです。
翅を休めている時ならまだしも、飛んでいる時の判別はまず無理そうな気がしますよね。
具体的には前翅の端になる白っぽい帯の鮮明さや有無、前後の翅の大きさのバランス、翅の横幅などを細かに観察することが必要になりそうです。
春型,夏型の個性や、個体差もありますが、これらのことをふまえてどちらのチョウかを見分けるのも楽しみの一つなのですね。