透明な羽の蝶は、その羽を通して背景が見えたりしてなんとも不思議な感じでね。
ついつい見入ってしまいます。
羽の色が美しい蝶の代表としてはアゲハ蝶があげられますが、このアゲハ蝶のなかに透明の羽を持つものは存在するのでしょうか?
また、いるのであればどんな種類なのでしょうか?
調べてみました。
アゲハ蝶で透明の羽を持つものは?
透明な羽をもつ蝶で有名なのは、「グラス・ウィング・バタフライ」です。
主にメキシコ、パナマ・コロンビアなどの中米に生息しています。
和名をは「スカシマダラ」といいます。
しかし、この蝶はアゲハ蝶ではありません。
グラス・ウィング・バタフライは、鱗翅目マダラチョウ科スカシマダラ亜科Ithomiinaeに属する昆虫でアゲハ蝶とはまた違う所属になります。
そのため、アゲハ蝶で透明の羽を持つものはおそらくいません。
もし、いたとしたら病気や事故などで鱗粉がはげてしまって透明な羽になってしまった個体なのではないでしょうか。
なぜなら、グラス・ウィング・バタフライのように透明な羽を持つ蝶は、鱗粉が無いために羽が透明に見えているからです。
どんな蝶でも羽から鱗粉を取り除くと透明な羽になるということなのです。
ただ、もともと透明な羽を持つ種以外の蝶の羽の鱗粉を落としてしまうと、鱗粉には水を弾く役割があるため雨に濡れたりすると乾きにくくなったりして自然界では生きにくくなってしまいます。
アゲハ蝶の羽には鱗粉がありますから、透明な羽のアゲハ蝶は考えにくいということになります。
残念ながらアゲハ蝶で透明の羽を持つものはいませんが、日本で見られる透明の羽を持つ蛾がいます。
「オオスカシバ」という蛾です。
オオスカシバはスズメガの仲間ですが、日中に活動しています。
花が多くあるところに蜜を吸いに来ていたりします。
一見すると蛾というよりは、ハチやアブのような外見をしています。
なかなか見つけるのは難しいかもしれませんが、興味のある人は探してみると楽しいかもしれませんね。
まとめ
透明な羽を持つアゲハ蝶は存在しませんが、透明な羽を持つ蝶は存在しています。
日本でその蝶を直接観察することは難しいかもしれませんが、見てみたい人はyoutubeなどで動画を探してみるといいかもしれませんね。