モンシロチョウの幼虫は、緑色の体色からアオムシと呼ばれています。

保護色の体色であるにもかかわらず天敵が多く、生き残ることができるのはほんのわずかな個体だと言われています。

なかでも、アオムシの体内に入り込む寄生虫が多く、季節によっては半数以上が寄生されることもあるようです。

そこで今回は、モンシロチョウの寄生の見分け方や防ぐ方法を説明したいと思います。

モンシロチョウ 寄生 見分け方

モンシロチョウの寄生の見分け方について

モンシロチョウはアオムシ(幼虫)の時期に、体内に寄生されることが多いと言われています。

特にアオムシコマユバチ(アオムシサムライコマユバチ)と言う寄生バチに寄生されることが多く、まれにヒメバチと言う寄生バチが寄生することもあるそうです。

一旦、寄生されてしまった幼虫は、残念ながら助ける方法はないとされています。

アオムシコマユバチは夏場の暑い時期、7月~8月頃に寄生することが多く、この時期のアオムシはほとんどが寄生されていると言われています。

アオムシコマユバチがアオムシに寄生する理由は、アオムシがキャベツなどアブラナ科の植物の葉を食べることが原因のようです。

アブラナ科の植物は葉を食べられた際に、カイロモンと言う揮発性の化学物質を発生させるそうです。

アオムシコマユバチのメスはその物質に引き寄せられ、そこでアオムシを発見し体内に産卵するとされています。

こう言った理由から、アオムシがアブラナ科の植物を餌としている限り、寄生を防ぐことはできないと言われています。

モンシロチョウの観察飼育のために、アオムシを捕獲するのであれば寄生されにくい早春や秋ごろの気温が低い時期に捕獲するか、卵の状態で飼育するのが良いでしょう。

また、アオムシが寄生されているかを見分けるには、アオムシの体に黒い点が出ていないかを確認すると良いそうです。

アオムシコマユバチに寄生された場合には、アオムシの背中に複数の黒い点、ヒメバチに寄生された場合には、背中の側面に黒く大きな点が一つ出ると言われています。

ただし、寄生された直後にはこの黒い点は出ないそうです。

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モンシロチョウの寄生バエについて

モンシロチョウの幼虫は寄生バチだけではなく、寄生バエにも寄生されることがあるそうです。

特に、カイコノウジバエ、ブランコヤドリバエと言う寄生バエが多いと言われています。

寄生バエはアオムシに直接卵を産み付ける寄生バチとは違い、アオムシの餌となる植物に卵を産み付け、それをアオムシが食べることで体内に入り寄生するとされています。

こちらの場合も、寄生されてしまうと助ける手立てはなく、卵を産み付けられた餌を食べている限り寄生を防ぐことはできないと言われています。

まとめ

アオムシが寄生されてしまうと、助けてあげることはできないそうです。

飼育しているアオムシの体から寄生虫が出てくるところは、あまり気分のいいものではありませんので、飼育の際には寄生されていないアオムシを見つけるか、卵の時期から育てるようにしましょう。

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